【連載小説】零余子ちゃんと僕。
午前0時。腹部にずっしりとした重みを感じ、僕は目を覚ました。
おいおい、人がせっかく気持ちよく寝てたのに…。一体何なんだ…?
僕はうっすらと目を開けてその不届き者の姿を捉える。
零余子ちゃんだった。
僕と零余子ちゃんの出逢いは数ヶ月前。僕の家の前に倒れていた零余子ちゃんを介抱してあげたのが始まりだ。話を聞くと、どうやら鬼殺隊とかいう悪い奴らに追われていたらしい。こんな可憐な美少女を追い立てるとはけしからん集団もいたものだ、と僕はすぐに彼女を家に匿うことに決めた。
僕の家での生活が始まってからというもの零余子ちゃんはお掃除にお洗濯など、身の回りの家事をテキパキと行ってくれるようになった。お料理だけはちょっぴり下手だけど、そこもまた可愛らしい。
……に、しても。
どうして零余子ちゃんがこんな時間に…?
もしかして、夜這いか⁉︎
いやいや。まさか……。
ちょ、ちょっと待って⁉︎
なんか顔近くなってない⁇
え。近すぎ近すぎ!
嘘でしょ⁇ 零余子ちゃんって実はこんな肉食系女子だったの⁇ これじゃあすぐに唇と唇がくっついちゃうよ〜。
ドキドキ……。
……本当にこれで良いのか?
零余子ちゃんが勇気を出して寝ている僕にチュウしようとしてくれている。だというのに、肝心の僕は狸寝入りを決め込んで彼女の唇にありつこうっていうのか? そんなの、男じゃない…!
ガバッ!
僕は一気に起き上がると、そのまま零余子ちゃんを強く抱きしめた。一瞬彼女の身体がビクンと震えたように感じたが、気にしない。
そのまま僕は、零余子ちゃんの唇に己の唇を重ね合わせた。そして、キスをしたまま勢いに任せて彼女をベッドの上に押し倒す。これで形勢逆転だ。
改めて、彼女の口の中の感触を味わう。
ひんやりとしたやけに尖った犬歯が僕の舌をチクチクと刺す感覚が心地良い。
目に嬉し涙を浮かべた零余子ちゃんは本当に可愛い。きっと彼女も、僕と同じ気持ちだったんだろう。
気づけば、その言葉は自然に出ていた。
「零余子、好きだ……。」
一度想いを爆発させると、最早その情動を止めることは自分ですら叶わなかった。
僕は自身の益荒男を制御する方法を知らなかったのだ。
唖然としている零余子ちゃんの前で、僕はズボンをカチャカチャと下ろした。
そして、彼女の顔の前に隆々に反り勃った肉棒を露出させる。
「零余子、しゃぶれ……。」
まだ夜は始まったばかりだ。